イヌケア

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歯の悪い老犬でも食べやすい手作りごはんが知りたい【犬ご飯のプロが回答】

愛犬が歯の悪い老犬になってしまっても、いつまでも健康で元気に長生きしてほしいというのは愛犬家共通の願いでしょう。若いころと違って食事の内容にも変化が必要です。今回は手作り食でシニア期の愛犬の健康をサポートしたいという方からご相談を頂き、犬猫食事療法インストラクターのmegumi先生にお話を伺いました。

12歳のジャックラッセルテリアの手作りごはんについて教えてほしい

私は43歳で主人とともに自営業を営んでいます。住まいは戸建で夫と二人で住んでいます。愛犬はジャックラッセルテリア、12歳のメスです。現在は手作り食を自分なりに勉強して与えています。以前はサイエンスダイエットシニア犬用だけを与えていました。サイエンスダイエットの場合、比較的どこでも手に入りやすいのと、各店の取り扱いスペースが大きいのでいいドッグフードなのかな?と思っていました。

老犬でも食べやすい健康に良い食事って?

手作り食について知りたいことは、どのような栄養バランスにすれば愛犬の健康状態が保たれ、長生きしてくれるかということと、老犬で歯が悪くなった時の手作り食について知りたいです。犬を飼っているならどなたも同じく願っていると思いますが、愛犬には出来るだけ長生きしてほしいです。そのためにも、年老いた犬でも食べやすい健康に良い食事について知りたいです。

ドッグフードの方が栄養バランスに優れていて、なおかつ面倒なことがなく手軽に手に入れやすいというメリットはありますが、やはり原材料は何を使っているのか?添加物等に問題はないのか?と心配になります。手作り食は栄養バランスを自分自身で計算しないといけないのは大変ですが、原材料に関しては自分の目で確認し、安全な物だけを使えるというメリットがあります。色々考えると手作り食の方が愛犬の健康にはいいとおもうのですが、栄養バランスが悪いと健康を害することもありますので、栄養バランスについて知りたいと思いました。

低脂肪・高タンパクの犬ご飯って手作りできる?

今後は毎食手作り食にする予定で、現在手作り食に挑戦中です。数ヶ月続けて血液検査もし、とりあえずは問題ありませんが、これから年齢も高くなってくるので出来るだけ身体にいいものをたべさせてあげたいです。とはいうものの、手作り食は全ての犬に対して同じメニューでいいとは思っていません。子犬や妊娠中の母犬、未去勢・未避妊犬。去勢済み・避妊済みなど色々な年齢・状態の犬がいます。

また何らかの病気療養中の犬、皮膚が悪い、アレルギーがある、低脂肪食しか与えてはいけない、肝臓や心臓に欠陥がある。脳の病気があるなど。私の周りにいる犬達を想い出しても、様々な健康状態の仔がいます。その仔達に一番ピッタリな栄養バランスの手作り食は何だろう?と考えるようになりました。

我家の犬は12歳で病気療養中です。低脂肪・高たんぱく食を出来るだけ食べさせた方がいいとのことなので、鶏むね肉と野菜・豆製品(納豆・豆腐)白米を与えています。今はこのままの手作り食でいいかな?と思ってはいますが、やがてもっと年齢を重ね老犬になり、歯が悪くなったり、寝たきりになった場合の療養食に関しても今から知っていなければならないと思っています。老犬・寝たきりの犬などの手作り食に関してのアドバイスがあればいいなと思っています。

歯が悪い犬 歯がない犬へ与える手作りの食事

こんにちは。ご相談ありがとうございます。犬猫食事療法インストラクター師範のmegumiがお答えいたします。人間も年齢を重ねると、さまざまな体の問題に直面するように犬も、歳を取ると体のあちこちに支障をきたすようになります。しかし、ご愛犬の歯についてあまり真剣に考えない、ご存じないという方が多い中「老犬になって歯がわるくなる」ことを想定し着目され、手作り食にもチャレンジされているとのこと。ご愛犬への愛情をとても感じますし、幸せなご愛犬ですね。

さて、歯が悪い犬・歯のない犬についての食事ですが、もともと犬はあまり咀嚼しない生き物です。歯があってもほとんど丸飲みしてしまいますので、歯がなくなっても食事ができなくなるというわけではありません。しかし、歯が無くても良いというわけではなく、あるに越したことはありません。特に上下の犬歯は体のバランスを保つ役割もしてくれているので、この4本はしっかり残していけるようにケアをしてあげてください。

なお歯が無くなったとしても歯茎が歯周病に侵されることがありますので、口腔ケアはシニアになって歯が無くなってもしっかり続けてください。ごしごし磨くと歯茎を傷つけてしまいますので、抗菌作用のあるペーストなどを歯茎に塗り込むようにしておくと良いでしょう。

老犬には胃腸にやさしいご飯を与えよう

歯に問題がある老犬への食事ですが、歯に優しい食事というよりは、胃腸に優しい食事という観点から手作り食を作られると良いと思います。シニア犬になってきますと、胃腸の動きも悪くなってきますので、消化すること自体が負担になってきます。若いころは丸飲みしていても問題なかった食事でも、器官が細くなってしまい誤飲しやすくもなりますので、与える食べ物の大きさにも注意する必要があります。

手作り食を与える際の注意点としては、肉類はしっかりと火を通す、野菜類は細かく刻む・もしくはペースト状にする、など調理の工夫をしてあげてください。さらに、歳を取れば水分摂取量も低下していきます。もともとお水を飲まない子は、年齢を重ねるにつれて余計に飼い主さんが気を付けてお水を与えるようにしてください。

手作り食のおススメ調理方法は、お肉や野菜を茹でて与えること。白米も与える場合は一緒に茹でて雑炊にして与えるのがベストです。その際、ゆで汁も一緒に与えてあげると栄養分もしっかり摂れますし、水分も一緒に摂れるので安心です。

犬に与える食材で注意すべきことはどんなこと?

与える食材ですが、大切なのは「同じものばかりを与えない」ということです。肉類も、鶏の胸肉だけでなくささみも与えてみる、アレルギーが無ければ馬肉も非常に優秀な食材です。野菜も少なくとも3種類以上を使ってご飯を作る、1週間ごとに使う野菜を変えるなど偏らないようにした方が良いでしょう。

老犬が寝たきりのとき食事はどうすべき?

老犬になって、寝たきりになってしまった場合の一番の注意点は誤飲です。喉に詰まって窒息してしまったりしないように、できればペースト状のものを与えるほうが良いですね。寝たきりの状態のわんちゃんは、自分で食事をとれない場合もあります。そのような場合は、飼い主さんが食事介助をしてあげましょう。

ペースト状にしたご飯を、スプーンで少しずつ口に運んであげます。飲み込んだのを必ず確認してから次を与えます。寝たきりのワンちゃんは、いつ何が起こるかわかりません。特に食事中は絶対に目を離さないよう心掛けてください。

愛犬が寝たきり状態で、食事介助が必要な場合はご飯をしっかり食べさせてあげることが重要で、特におやつなどは与えなくても構いません。

老犬が寝たきりでも食欲旺盛な時

シニアになって寝たきりになっても、ご飯をしっかり食べてくれる・ご飯を楽しみにしてくれているのを見ると、とても嬉しくなりますよね。食べることは生きることですから。

日ごろあまり動かなくなった、寝たきりになったという場合でも食事をしっかり摂ってくれる場合は、あまりカロリーや量を気にせず好きなものを食べさせてあげて下さい。もちろん誤飲には注意しなければなりませんが、この状況で我慢させる必要は全くありません。ただし、動かなくなったからといって栄養素に気を使わないで良いというわけではなく、寝たきりになったからこそ安心・安全の美味しいご飯を食べさせてあげたいものですね。

老犬が寝たきりでご飯を食べない時は?

もしご愛犬が老犬になり、寝たきりになってしまってご飯を食べなくなってしまったら、無理に与えることは控えてください。無理に口の中に突っ込んでも嫌がるだけですし、のどに詰まらせてしまい窒息してしまうようになっては元も子もありません。とはいうものの、全く何も与えなければ餓死してしまいますので、このような状態になってしまったら、獣医師に相談し点滴や栄養剤を注射してもらうことも必要になります。

この時期は、医師からも「なんでも好きなものを食べさせて」と言われる方も少なくありません。命あるものいつかは旅立ってしまいます。その時に後悔しないようにご愛犬に接することが一番大切です。

まとめ

愛犬の食事については、質問者様がおっしゃるようにそれぞれの状況に応じて、食材や調理方法を変えるのはとても大切なことです。最近では質問者様もご不安に思っておられるように、ドッグフードの添加物の怖さについて週刊誌やメディアで取り上げられるようになってきました。しかし、ご愛犬のために色々と考えて手作りしたり、ご自身で選んだフードを与える。その愛情が間違いであるはずがありません。

あまり考えすぎずに、長く楽しく続けられる方法で愛犬生活を楽しんでいただければ良いのではないでしょうか。