イヌケア

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心臓弁膜症のトイプードルの散歩の仕方と酸素スプレーの使い方

心臓弁膜症の愛犬の散歩方法と酸素スプレー&酸素室の効果的な使い方を教えてください!

私は42歳の兼業主婦です。家族は夫・子供・小学生の子供2人、愛犬2匹とペット可の賃貸マンションに住んでいます。愛犬はトイプードル、12歳です。愛犬の病名は心臓弁膜症です。10歳を過ぎたころ、病気を発症しました。

愛犬の心臓病 初期症状の咳があったのに

異変に気がついたのは私でした。咳をしていることが時々あり、元気や食欲はあったのですが、予防接種の際にかかりつけの動物病院で獣医さんに話してみると「これは、心臓とかから来るような重大な問題の咳じゃないと思います。皮膚を掻いたりすることから咳してるんではないでしょうか」との答えで、つい安心してしまいました。

ある時皮膚がかぶれていた時にいつもの動物病院が休みでしたので、別の病院に行きました。咳をしていた愛犬を見て先生はすぐに「あれ?この子、心臓病じゃない?」と仰り、すぐに心音の確認をして、「ああ、やっぱり、心臓弁膜症の音ですね。聞いてみて下さい。ほら、心音に雑音が混じっているでしょう」と言われました。

え・・・!?心臓病!?すごくショックだったのを覚えています。先生は「心臓弁膜症は、治すことは出来ず進行していくものですが、お薬で進行を遅らせたり、心臓を楽に働くようにすることが出来ます」と教えてくれました。その他、病気の説明をして頂き、お薬を頂いて帰りました。それと同時に同じ獣医さんでもぜんぜん違うんだ・・と何とも言えない複雑な気持ちに。しかしこちらの病院に来て良かったと思いました。

心臓弁膜症と診断してくれた動物病院では薬の服用の他、塩分が抑えられている心臓ケアのドッグフードを紹介してくれました。塩分は控えて下さいと言われたので愛犬の大好きなジャーキーのおやつも食べられなくなりました。さつま芋をふかしてあげたりもしましたが、獣医さんに「心臓ケアのドッグフード以外はできるだけあげないで下さい」と言われてしまい、仕方がありませんが好きなものが食べれないなんて、、とかなしくなりました。※獣医さんそれぞれ見解が違うのかも知れませんが。

家では、心臓ケアのドッグフードと1日3回の薬をかかさずに飲ませ、咳をした時は背中をさすったり、軽くトントンして優しく声をかけています。心臓に負担がかかるという理由で散歩もほんの少し。「なんで前みたいに行けないの?」愛犬はそんな瞳で私を見ているようでした。

心臓病のある愛犬が散歩で気絶

そんな状態の時にたまたま義母が用事で来たときに、愛犬の様子をみて「元気があるし、散歩に行きたがってる。散歩に少ししか行けないのは可哀想」と愛犬を「大丈夫!大丈夫!」と強引に散歩に連れて行ってしまった事がありました。悪気があったわけではないのですが。「軽めで少しの散歩でお願いします」と私はお願いしました。

しかし散歩から帰って来たあと、愛犬は悲鳴をあげて気絶してしまったんです。たぶん酸素が脳に回らなくなってしまったんだと思います。慌てて動物病院に行こうと、私が抱き抱えたときに意識がふっと戻り、何もなかったかのように元気にしていました。

私と義母の間で「軽めで少しの散歩」という認識が異なっていたため、愛犬が気絶をするような事態になってしまったと思います。心臓に負担をかけない散歩とはどのようなものなんでしょうか?坂や階段の上り下りなどでは抱っこをしてあげたほうがいいのですか?

愛犬用の酸素スプレーと酸素室の使い方が知りたい

今後、愛犬がまた気絶をしてしまった時のために、酸素スプレーや酸素室なども用意していますが、けっこうな高額でした。愛犬のためにと他を節約して、医療費に費やしました。今は出来る限り愛犬のそばにいて状態を見ています。愛犬の息が苦しそうな時に酸素室に入れてあげるのですが、すぐに出たがってしまいます。どうしたら良いものか?と試行錯誤中です。

犬が心臓弁膜症 散歩で気を付けることは?

心臓病のある愛犬の飼い主さんは散歩や酸素スプレーをどのように使用したらいいのでしょうか?今回は獣医師でライターのはるまき先生に心臓弁膜症を患っているワンちゃんの散歩方法や酸素スプレーの使い方、酸素室への入れ方についてお話を伺いました。

こんにちは、獣医のはるまきです。心臓に病気のあるワンちゃんは意外と多いのですが、ご自分のペットが心臓病だと診断されると飼い主さんも心配になってしまいますよね。今回は犬の心臓に負担のかからない散歩のさせ方や酸素スプレーの使い方などについてお話します。

心臓弁膜症で犬が咳をする理由は?

目で見てわかる皮膚病などの病気と違って、心臓病は目に見えません。そして犬は喋れないので、いま苦しいのか苦しくないのか、教えてはくれません。だからこそ飼い主さんは不安になりますし、ましてや散歩の後に倒れてしまった経験がおありのようですので、人も犬も楽しいはずの散歩がとても怖いものになってしまったのではないでしょうか。

犬が高齢となって発症する心臓病では弁膜症が最も多く、弁膜症のうち僧帽弁閉鎖不全症という弁膜症がほとんどです。これは心臓の中にある弁(ドアのようなもの)が変形してきちんと閉まらなくなるため、心臓の中で血液が逆流する病気です。この弁膜症が進行すると、逆流して行き場を失った血液が心臓の中で渋滞を起こします。血液の渋滞がひどくなることで心臓は膨らみ、大きくなります。この大きくなった心臓が周りにいる気管を押すために咳が出てしまうのです。

犬の心臓弁膜症の場合 散歩はどうするべき?

僧房弁閉鎖不全症という病気の犬が散歩の時に気をつけなければいけないのは、心臓に負担をかけてしまう「心拍数の急上昇」です。心拍数があがるということは、いつも負担がかかっている心臓が更に頑張らなければいけない状況になっている、ということです。心拍数が増える時はどんな時かというと、人と同じで、運動した時や感情が高まった時です。つまり、散歩中に「急に走る」「はしゃぐ」「他の犬に反応して吠えたり興奮したりする」ことは避けた方が良いです。
 
もし他の犬に会うと興奮してしまう犬であれば、他の犬がいない時間帯を選んで散歩します。
散歩中にはしゃいでしまった時は、一時的に抱っこをするなどして気持ちを落ち着かせてください。坂道や階段も、ゆっくりとしたペースで登れるなら抱っこする必要はありませんが、駆け上がってしまう場合には抱っこしてあげましょう。

散歩の頻度についてですが、心臓病を持っている犬に対して、散歩をしない場合とした場合でどちらがより長生きできるか、といったことを研究した報告があります。その研究によると、散歩はしないよりもした方が余命が長く、毎日5分〜10分程度の「歩く散歩」が心臓病の犬にとって最適な頻度と時間だということです。もちろん、それぞれの犬の年齢や他の病気の有無や心臓病の重症度にもよりますので、様子を見ながら行ってみてください。

散歩が好きな犬にとって、散歩の時間を減らすことは悲しいことかもしれません。ですが多少短い散歩であっても、飼い主さんから話しかけたり、咲いている花の匂いをゆっくり嗅いだり、抱っこして少し遠出したり、色んな楽しみ方で無理なくお散歩してみてください。

心臓病の犬が発作を起こしたときの対処法は?

心臓病の犬で起きる「発作」は主に不整脈によるものです。不整脈が出ると、心臓から他の臓器への血液の流れが一時的に止まります。そして脳に血液が行かなければ酸素も届かないため、倒れて気絶してしまうのです。

心臓弁膜症の愛犬が散歩中に発作を起こしたらどうすべき?

心臓病による発作は、通常は数秒〜数十秒以内に意識が戻ります。この時に飼い主さんがしてあげられることはあまり多くありませんが、犬が不安を感じないように落ち着いて行動してください。心臓病の犬が倒れてしまったら、もし持っていたら酸素スプレーを鼻に当てて5秒ほど嗅がせます。近くに酸素スプレーがなければ、やらなくても良いです。代わりに、優しく声をかけたり体を撫でてあげてください。こういった刺激によって心臓の拍動が正常に戻ることがあるからです。

数秒以内に犬の意識が戻ってきたら、散歩中であれば抱っこで自宅に連れて戻りましょう。もし室内で発作が起きたのなら、用意している酸素室に入れましょう。そして様子がいつも通りに戻ったら、その後の食事や投薬などについて動物病院に電話して指示を仰いでください。

数秒以内に犬の意識が戻ってこなければ(呼びかけに反応しなければ)、胸を押して心臓マッサージをしてください。そしてそれを続けながらすぐ近くの動物病院へ行きましょう。この時は心臓マッサージといっても、あまり難しく考えなくても大丈夫です。犬を横倒しにして地面におき、胸(肋骨がある部分)を少しへこむ程度に押すだけです。犬の意識が戻ってきたらマッサージをやめて大丈夫です。

犬が酸素室に入るのを嫌がる場合の対策法は?

犬が酸素室を嫌がるのは、そもそもケージに慣れていなかったり、酸素室内の音などに恐怖心を抱くからです。緊急的な状況では多少嫌がったとしても、10分程度は入っていてもらいましょう。酸素室が必要な時に嫌がらずに入ってもらうためには、日常的に慣れてもらうことが大切です。そのため、家族がいつもいるリビングなどに設置してください。そして好きなおやつ(少量であればジャーキーでも構いません)は必ず酸素室内であげるようにしましょう。これによって、「好きな美味しいものをもらえる場所」としてポジティブな感情を酸素室に持ってくれるでしょう。また、気に入っているタオルやおもちゃを入れておくのも良いでしょう。

まとめ

1.心臓病を持つ犬の散歩について
散歩は1日5〜10分程度で、ゆっくりと歩きましょう。もし散歩中にはしゃいでしまうことがあったら、抱っこして落ち着かせるか、そのまま抱っこで帰宅しましょう。
2.犬が心臓発作を起こしたら
数秒以内に意識が戻るなら、酸素を嗅がせるか酸素室に入れてください。もし意識が戻らなければ、横向きに寝かせて胸を押して心臓マッサージをしてください。それでも反応がないなら一番近くの動物病院に行きましょう。
3.酸素室を嫌がる時は
日常生活の中で酸素室に慣れさせてください。緊急時には、多少嫌がってしまっても10分程度は入っていてもらいましょう。

最後に、心臓病に限らず病気を持つ動物の健康を維持するためには、家族の協力が不可欠です。食事管理や投薬管理ももちろんですが、お子さんや普段の世話をしていない人しかいない時に何かが起きた場合に、どこに電話をして指示を仰ぐのか、ということをご家族の間で決めておくと良いでしょう。また、かかりつけの動物病院が休みであったり、深夜でやっていない時にどうするのか(夜間も見てもらえる動物病院を探しておくなど)も事前に決めておくと良いでしょう。